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貸金庫の中身の分類と移し先

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貸金庫を解約するときは、中身を「なくすと取り返しがつかない物」と「再発行・再取得できる物」に分けると、移し先を決めやすくなります。

中身ごとの移し先

中身 再発行 主な移し先
不動産の権利証・登記識別情報 できない 他行の貸金庫、民間貸金庫、自宅の耐火金庫
遺言書(自筆) できない 法務局の自筆証書遺言書保管制度
遺言書(公正証書)の正本・謄本 公証役場で謄本を再交付できる 自宅保管で足りることが多い
実印・銀行印 改印できる 自宅の金庫。通帳・印鑑登録カードとは別の場所に
株券・債券など紙の有価証券 物による 証券会社・発行会社に扱いを確認してから移す
保険証券・各種契約書 多くは再発行できる 自宅の書類保管で足りることが多い
貴金属・地金・宝飾品 できない 民間貸金庫、他行の貸金庫、耐火金庫。売却も選択肢
現金 ― 預金へ。銀行の貸金庫には入れられなくなりました
パスワード・暗号資産の復元フレーズ できない 紙に書いて金庫へ。写真やクラウドに置かない
写真・手紙など思い出の品 できない 自宅保管。量が多ければトランクルーム

種類ごとの注意

権利証・登記識別情報

登記識別情報は再発行されません(法務省 新不動産登記法Q&A)。なくしても不動産の所有権を失うわけではありませんが、売却や相続の登記で司法書士による本人確認などの追加手続きと費用がかかります。移動中の紛失を避けるため、解約日の当日に新しい保管先へ直接持ち込める段取りにしてください。

遺言書

自筆の遺言書は、法務局の 自筆証書遺言書保管制度 に預けると原本と画像データが保管され、相続のときに家庭裁判所の検認が不要になります(法務省 自筆証書遺言書保管制度)。預けずに自宅で保管する場合は、相続人が見つけられる場所かどうかを考えてください。

貸金庫に遺言書が入ったまま亡くなると、開けるまでに相続人全員の同意が必要になり、遺言の内容がすぐ分からないことがあります。詳しくは 相続で親の貸金庫を開ける手続き をご覧ください。

紙の株券

上場会社の株券は 2009年1月5日の株券電子化で無効になっています(金融庁 株券電子化についてQ&A)。古い株券が出てきた場合は、発行会社の株主名簿管理人(信託銀行など)に問い合わせると、権利が残っているか分かります。

現金

2025年5月の金融庁の監督指針改正を受けて、銀行各行は貸金庫に現金を入れることを禁止する規定を設けました(経緯)。現金は預金に移すのが基本です。民間の貸金庫でも、現金の扱いは事業者によって違います。

移し先の選び方

  • 銀行・信金の貸金庫:新規受付を止めている機関が増えています。料金一覧 で受付状況を確認してください。
  • 民間の貸金庫:拠点が限られるので、通える距離かどうかで選びます。民間拠点マップ と 民間の貸金庫一覧 を参照してください。
  • 自宅の耐火金庫:床やアンカーで固定できる物を選びます。耐火は紙を守る性能で、盗難への強さとは別です。

迷う物は「なくしたら困るか」「誰が見つける必要があるか」で決めると整理しやすくなります。

出典